ホスピタリティあふれる「下町のラグジュアリー銭湯」三ノ輪・改栄湯の高濃度炭酸泉
全国炭酸泉めぐり
vol.9
こころやからだをリフレッシュさせるために欠かせない入浴。なかでも「高濃度炭酸泉」と呼ばれる濃度(ppm)が高い炭酸泉に入浴すると、からだへのよい効果も期待できるとされており、ヨーロッパでは古くから多くの人に利用されています。
「全国炭酸泉めぐり」では、高濃度炭酸泉を手軽に楽しめる入浴施設をめぐり、入浴した感想をレポート。今回は、東京都台東区三ノ輪の「改栄湯(かいえいゆ)」にお邪魔しました。
「下町のラグジュアリー銭湯」改栄湯
東京メトロ日比谷線「三ノ輪」駅から徒歩3分に位置する改栄湯は、1950年創業。「下町のラグジュアリー銭湯」をコンセプトに、2020年11月に全面リニューアルしました。
前職はホテルマンだったという4代目店主・翁洋平さんは、「せっかくリニューアルするなら、思い切って豪華に、ホテルのようにもてなしを感じる銭湯を目指したかった」と語ります。
その言葉通り、高濃度炭酸泉・シルキーバス・あつ湯・寝風呂と、種類豊かなお湯に加え、サウナに水風呂、雰囲気のある外気浴スペースも完備。しかも、館内のお湯はすべて高純度の軟水です。
さらにフロント前の休憩スペースでは、生ビールにハイボール、ソフトクリームまでいただけるなど、至れり尽くせりな施設になっています。
そんなラグジュアリー銭湯で楽しめる高濃度炭酸泉の魅力を、翁さんに伺いました。
「リニューアル前は、熱いお湯にパッと浸かって短時間で温まるというお客さまが多かったのですが、もっとゆっくり銭湯を楽しんでいただきたいと思い、ぬる湯で長時間入っていられる炭酸泉を導入しました。季節にもよりますが、温度は37℃前後、濃度は1200ppmです。リラックスできるよう浴槽を広めにつくったので、思い切り足を伸ばして入ったり、マッサージしながら入ったりなど、くつろいでいただけるとうれしいです。サウナと水風呂で整った後にちょっとからだを温めるのもおすすめですよ。炭酸泉をゆったり楽しみたい方は、平日の開店から夕方までが狙い目です」(翁さん)
炭酸泉に手を入れてみると、ものの数十秒で細かい泡がつき、肌の色も赤く変化しました。さすがは1200ppm。
全身を洗ったあとさっそく入浴して、高濃度炭酸泉を全身で味わいます。
浴槽に入るとすぐにシュワシュワとした感覚があり、全身を泡が包みます。ほどよい温度でゆっくりつかれます。15分を目安につかり、5分休憩。体にほどよい赤みがでて、炭酸泉に入浴した実感がかなりありました。入浴後もホワホワした心地よさで、そのまま眠りにつけそうな心地よさです。
「ほうじ茶ロウリュ」に「瞑想外気浴」。趣向を凝らしたサウナも注目
2022年に再リニューアルしたというサウナにも、ホスピタリティが満載です。露天に設置された男性用のサウナでは、不定期で「ほうじ茶ロウリュ」を楽しめたり、日差しや風を感じながら水風呂に入れたり。また、「瞑想外気浴」と名付けられた外気浴スペースには、座り心地を重視して選んだイスと扇風機が設置され、水風呂は14-15℃程度。しっかり「ととのい」に没入できる空間がつくられています。
店主の思いがこもった独自の魅力をもつ「改栄湯」。散策がてら、足を運んでみてはいかがでしょうか。
改栄湯
東京都台東区三ノ輪2-10-15
https://kaieiyu.com/
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