同年代男女4人のリアルな暮らし座談会。忙しい平日、どうやってやすらいでる?
1日のなかの、やすらぎ時間
vol.2
MEGLY編集部
それぞれに忙しい日々を過ごす私たち。どれだけ意識的にオンとオフの切り替えをしたり、自分を癒したりしてあげられているでしょう? 連載「1日のなかの、やすらぎ時間」では、めまぐるしい毎日のなかで心や身体をめぐらせるセルフラブ・セルフケアの方法を、さまざまな人にお伺いしていきます。
今回お話を伺ったのは、編集者・ディレクターの四位拓郎さん、インダストリアルデザイナーの北海人さん、動画メディアで広告セールスを手がける有田紗世さん、飲食店で働く“もみこ”こと川澄朋美さん。仲のいい友人同士でありながら、一人ひとりライフスタイルがまったく違う4人の毎日と、「やすらぎ時間」の過ごし方とは?
1. 平日はどんなふうに過ごしてる? 仕事を頑張るなかで一息つく方法
2. 「オフモード」になれる時間が大切。友達や家族と過ごしたり、自然を求めたり
3. 同世代男女のスキンケア事情。自分へのいたわりが自己肯定感につながる
平日はどんなふうに過ごしてる? 仕事を頑張るなかで一息つく方法
―まず、お仕事のある平日はどのように過ごしていますか? 大まかな1日の流れを教えてください。
拓郎:僕はだいたい朝10時前に起きて昼まで自宅で仕事をしてから出社しています。そこから19〜20時頃まで会社にいて、帰宅してからまた仕事。場所を変えて集中力を持続しています。
紗世:私は7時くらいに起きて、8時半〜9時くらいに出社しています。普通だったら18時半、忙しかったら21時半くらいに帰宅して、早めに帰れるときはジムに行って、ウォーキングマシンで軽く運動してから帰ってます。
海人:僕はだいたい8〜9時くらいに起きて、シャワーを浴びてから、できたら出社前に軽くストレッチしてます。10時から19時くらいまで会社で働いて、外でご飯を食べてから帰宅して、また家で仕事。週2日はリモート勤務だから、作業によって部屋を変えて気分を切り替えながら仕事をしています。
もみこ:私は夜に仕事をしているので、昼12時くらいに起きて、2〜3時間散歩してます。18〜19時くらいに家を出て25時くらいまで仕事。帰りも歩いているので3〜4時に帰宅します。
―平日は、自分を癒すためにどんな「やすらぎ時間」を取っていますか?
もみこ:私はやっぱり散歩。散歩って、私のなかでは瞑想なんです。瞑想と言っても、頭を空っぽにするんじゃなくて、前の日の振り返りとか考えごとをしています。仕事帰りに歩くのも振り返りの一環で、仕事中にあった嬉しかったことを噛み締めたり、逆に嫌な気持ちを浄化したりする気持ちで歩いています。
拓郎:もみこはそういう「気」みたいなものを大事にしているよね。僕はサウナかな。週2日は帰宅前にサウナの時間を取っています。サウナのいいところは、スマホから離れられること。仕事中もそれ以外の時間でも、常にPCかスマホの画面を見ているし、家のお風呂にもスマホを持って入っちゃうんですよね。だから、サウナに入ってスマホから離れることで、SNSも見ず仕事もせずに、自分の頭だけで何かを考える時間をつくっています。
海人:めちゃくちゃ共感。僕も前はよくサウナに行ってたんだけど、今は近所にサウナがなくて行く頻度が減ったから、家の環境をよくすることでリラックスできるようにしています。家の空間って一室一灯が一般的だけど、僕は間接照明やスポットに合わせた照明を置く一室多灯にしていて、リモート作業がしやすい空間や、ご飯を食べるみたいな日常的な行為を大事にできる空間をつくっていて。リラックスしつつ仕事のときはゾーンに入れる環境づくりをすることで、前より仕事に集中できるようになったし効率が上がった気がします。
紗世:私は同僚よりも2時間早く出社して、ひとりの時間をつくるようにしていて。家には夫がいてひとりで集中できる時間がないから、朝の時間に企画を考えるような頭を使う仕事をしています。あと、会社がオフィス街にあるんですけど、歩いて15分くらいの距離に、誰にも教えたくない素敵な公園があって。そういう自分だけのオアシスを見つけてます。
「オフモード」になれる時間が大切。友達や家族と過ごしたり、自然を求めたり
―何もないお休みの日の「やすらぎ時間」は、平日とは違いますか?
拓郎:とりあえずオフのスイッチを入れるために、人と会うようにしてます。やろうと思えば24時間365日仕事がある状態なんですけど、仕事って頑張れば頑張るほど伸びるし、手を抜けば落ちてくから、力の抜きどころがわからなくて。ひとりで家にいると、ずっと仕事のことを考えちゃうんですよね。でも、人と会うときは仕事のことよりもその人との時間を大切にしたいって思えるから、意識的に人に会って休日モードに切り替えることで、「休む」というやすらぎ時間を得られています。
海人:ひとりだとどこにいても仕事のことを考えちゃうよね。僕は、最近はなるべく妻と一緒に時間を共有することを意識していて。妻と展示会に行ったり、ふたりとも海外サッカーが好きだから夜更かししてサッカーを観たり。妻が彫刻家なので、一緒に仏像を彫ることもあります(笑)。共通の趣味が増えてきて、共有する時間も増えたから、その時間自体がオフになっています。
紗世:夫婦で共有できるのめっちゃいいね。もみこはやすらぎたいときに何してるの?
もみこ:出掛けてるかなあ。夏は特に自然を求めてキャンプや登山に行っています。東京に住んでいる人はみんな、生活水準も持っているセンスもレベルが高くて。一緒にいると、たまに張り合ってる気がして疲れちゃうんですよね。そういう部分も含めて東京が好きだから住んでいるんだけど、たまにそれを手放すために自然に身を置いてバランスを取っています。
紗世:自分を綺麗に見せたり、肩に力入ったりしている状態って疲れるよね。私も拓郎と一緒で友達と過ごしているんだけど、遊びにもオンとオフがある気がしていて。だから、休日は何にも考えずに話せる人と一緒にいることでオフに切り替えています。仕事が営業でいつも考えながら話したり、常に効率的にスケジュールを立てて過ごしたりしているから、それをゆるめることが「やすらぎ時間」になっているかも。
拓郎:僕も、初めましての人との食事とか何かのオープニングパーティーとか、オンの友達付き合いは減った。行くことで得られるものもあるから大事だと思いつつ、そこにいる自分は本質的には「自分」ではない気がするんです。オンの自分で向き合う交友関係がベースになると、本当の自分との乖離に苦しむときがある。でも、居心地のいい人間関係だけでいいのか? とか、オフばかりじゃだめだなって危機感もあって。軸足はオフのほうに置きつつ、たまには行ってみるか! ってオンの刺激も必要かなって思います。
―みなさんそれぞれオンオフのバランスをとても意識しているんですね。心身ともに自分を健やかに保つために具体的にどんなセルフケアをしていますか?
紗世:「家が綺麗か」「自炊できているか」っていうふたつが、自分が健やかに過ごせているかの指標になっていて。それができてないときはもれなく心が荒れているから、何より優先度を上げて家事の時間を取っています。家がワンルームだから、物が散らかっているとどうしても視界に入るんです。テーブルの上に財布が置いてあることすらも嫌なので、寝る前に必ず片付けています。
拓郎:精神衛生上、掃除は大事だよね。毎日はやらないけど、僕も日曜の夜は家をベストな状態に整えています。整っていない状態で月曜を迎えると週のスタートでこけちゃう感じがして。
もみこ:心の健康のバランスを取るのって難しいよね。それでいうと私はその瞬間の感情を大切にするようにしてる。たとえば、今これを食べたいと思ったら食べに行くし。急にコンビニのご飯を一切やめて、本当は食べたくないのにすごくナチュラルなものだけを食べるとか、健康を意識しすぎて逆に心が不健康になってしまったことがあったんですよね。理想に向けて頑張りすぎちゃうことがあるけど、これをやったら元気になれる! とか期待せず、義務にもしないようにしています。好きなときに好きなものを食べても健やかでいられるように、普段の食事は優しいものを食べてバランスを取るようにしています。
同世代男女のスキンケア事情。自分へのいたわりが自己肯定感につながる
―スキンケアについても聞かせてください。みなさん忙しく過ごされるなかで、お肌の変化を感じることはありますか?
海人:前から肌荒れしやすいほうだったけど、最近特に油っぽいもの食べたり、夜更かししたりすると、肌にすぐ出るようになりました。前は毎日スキンケアするのが大変だから、自分と向き合わず何もしてなかったけど、周りから「老けたね」って言われることが増えて……周りに言われて気づくのはやばいと思って、今はスキンケアを頑張るようにしています。
拓郎:僕も周りから会うたびに「疲れてない?」って言われる。全然疲れてないときもそう言われるようになって、まずいんだなって思いました。あと歳下の同居人から「どんどんお肌が下がってきてるね」って言われたり、今まで感じたことのなかったむくみを体感したり、何もしないと大変なことになるんだ! って、肌の下り坂を意識し始めました。だから、化粧水と乳液をつけて、たまにパックするくらいですけど、スキンケアはするようにしてます。
もみこ:私は逆にスキンケアを頑張るのをやめたら肌の調子がよくなった。高いコスメにこだわっていた時期もあったんだけど、2年前くらいからは高価なものは使わず、洗顔もやめて、乳液しかつけないようになりました。それまではいつもニキビができていたんだけど、自分に合ったケアを見つけられた感じがします。
紗世:私も大学時代はデパコスに憧れてたし、ブランドのものを使っているから安心だと思ってたかも。でも、もみこと同じで、大人になってからはブランドよりも、自分に何が合うかに意識が向くようになりました。あと、30歳を過ぎたらアイクリームを塗らなきゃ後悔するとか、スキンケアの情報に強迫観念的なものを感じて怖くなるときがあるんですよね。私の妹はすごく美意識が高くて、絶対に帽子と日傘を使って紫外線をシャットアウトしないと外出しないんですよ。たしかに肌は綺麗かもしれないけど、気軽に外に出たり、太陽が気持ちいい! と感じたりすることはできないわけで、どこまでスキンケアを追い求めたら幸せなのかバランスが難しいなって。肌荒れは嫌だけど、肌がすごく整っていることだけを幸せだと思わないようにいようとは思っています。
もみこ:私も日焼けしてそばかすがめっちゃ増えたけど、愛おしいと思ってる!
拓郎:スキンケアの時間自体がやすらぎになる感覚もめちゃくちゃあるよね。むしろ意識的に自分をいたわったり、ケアしたりする行為って日常のなかでほかにあまりない気がしていて。自分にいいことをしてあげる行為自体が、自己肯定感にも繋がると思う。
紗世:自分にいいことをしているって思えている時間がいいよね。私も効いているかはわからないけど、質感や香りのいいパックやスクラブ、ボディクリームを使って、そういう時間を楽しんでる。
―今回みなさんにはMEGLYを使っていただきましたが、実際に使った感想を教えてください。
拓郎:炭酸がしゅっと出るのが楽しいし、肌も気持ちいいです。手で顔に化粧水をつけるよりも特別感がある。朝の洗顔後に使うと、スイッチが入る感じがしてよさそうだなと思いました。
紗世:手だと肌に化粧水が全部入り切らない感じがするけど、MEGLYは出しすぎた! ってことがないし、無駄がないのがいいですね。オフィスに置いて、夜に予定が入っている日の夕方とかに使うのもよさそう。夕方、お化粧直ししたいけど、ここから上にファンデーションを重ねるのは違う……ってときとかね。粒子が細かくてすっと肌になじむから、たくさん吹きかけてもベタベタしないのがいいなと思います。
海人:たしかに、手を濡らさずに顔に直接吹きかけられるのは気楽かも。しっとり感が続いている感じもします。
―最後に、みなさんにとっての「やすらぎ時間」の大切さを教えてください。
紗世:「やすらぎ時間」って、意識するのが大事だと思うんです。能動的に自分自身にやすらぎを与えている状況をつくることが、行為より大事なんじゃないかと思います。そのほうが、よりやすらぎ感を得られそう。
拓郎:心と身体以上に大切なものってないじゃないですか。すべてそこから始まるからその土台を整えてあげつつ、おろそかにしがちなところを大切にすることが生きていくうえで大事だと思います。
海人:今やっていることって明日の自分をつくるし、それを積み重ねると1年後の自分になっている。今の自分を大事にすることが、未来の自分を大事にすることにも繋がっていると思います。
もみこ:人に優しくするために自分をいたわる。だから「やすらぎ時間」は大事。やっぱり自分に余裕があるからこそ、人に優しくできるから。
インタビュー・編集:石澤萌(sou)
構成:飯嶋藍子(sou)
撮影:武石早代