漫画『自分なりの休み方』/カナイフユキ
自分の心地よさを見つけて、すこやかによりいきいきと日々を過ごすための場所
こころが、おどる
忙しく過ごす日々のなかで、自分の心や身体を大切に労ることを忘れてしまう。頭ではセルフケアが大事だとわかっていても、今いる環境ではなかなか難しい。自分を大事にしたいと言ったら、甘えてるって思われそう――そんな言葉にできないモヤモヤを抱えることもあるのではないでしょうか。
そんなモヤモヤを抱えたとある会社で働く二人が主人公の物語を、イラストレーター・コミック作家のカナイフユキさんが描き下ろしてくれました。漫画を作るにあたり、参考にしたというご自身のエピソードとともに一緒にお届けします。
社会人になりたての頃、私は、すぐに疲れて無理が利かなくなり、他の人たちと同じように働けない自分を責めていました。職場の空調や人間関係なども気になってしまう質なので、仕事に集中するだけでも大変なのに、自分を責める気持ちが加わると、忙しい時期には毎日放心状態になってしまうほどのストレスを感じました。いつも、自分は社会人失格なのではないかと思いながら過ごしていました。
年齢を重ねるとともに無理が利かなくなる場面が増えて、あるとき、本格的に体調を崩したのをきっかけに「もう無理はやめよう」と思いました。そこで私は、自分の体質を知るために、病院や漢方薬局を回りました。自分の「弱点」を「特徴」ととらえ直し、無理矢理変えようとするのではなく、上手く付き合う作戦に出たのです。
結果的に、健康になっただけでなく、若い頃のように自分を責めることも少なくなりました。休むことは怠けることではなく、体力を持続しながら働くために必要なことなのだと理解できたからです。無理して頑張らない方が良いのだと、過去の自分に教えてあげたいです!
私と違って体が丈夫なタイプの人も、ずっと無理が利くわけではありませんから、休息は必要です。みなさん一人一人が自分に合った休み方を見つけられるよう、願っています。
文・漫画:カナイフユキ
編集:竹中万季(me and you)